とりあえずわっしょい

継続は力なり、日々感じたこと、思ったことを書いていきます。アニメとお酒とももクロが好きです。

Whyを考える

今度社内で本の読み会をすることになり、その題目に選ばれたのが
「Why型思考」が仕事を変える 鋭いアウトプットを出せる人の「頭の使い方」
という本でした。

 

「WHY型思考」が仕事を変える (PHPビジネス新書)

「WHY型思考」が仕事を変える (PHPビジネス新書)

 

 


最近仕事に取り掛かるスタンスが「How」に寄っていたなと思っていたので丁度良い題

目だなと思って読みました。

 

 

本書の中では自分が「How」と捉えていたものが「What」として書かれているのですが、本を読んでいて一番感じたのが、「部下に何かを教えるときも、Whyから考えさせたほうが、時間はかかってもちゃんと遂行する」ということです。

 

自分はここ最近ずっと「やり方」を指定する形で部下に指示を出していました。
部下は3人いるのですが、2人は自分の指示したやり方から、自分でそれをやる理由を考えて「このやり方をこういう風に変えていいですか?」という質問をくれます。
部下のほうが自分よりも現場を知っていて、お客様の情報も知っているので、何か考えがあってこうさせて欲しいという意見は大歓迎です。


部下の中で1人は、私の指示をこなすのですが、1日経ったら指示した内容や教えた内容を忘れてしまうということが起こっていました。
私達のチームでは、お客様の人数変動に合わせて売上管理をしているスプレッドシートを担当営業が更新するのですが、
その1人のメンバーはいつもこの更新を忘れてしまっていました。
その度に「人数変動があったらこのシートを更新してね!」と言い、その時は元気良く「はい!すみませんでした!」と返事をくれます。


自分も甘く、「忘れないようになるまで言い続けるしかないか」と思っていたのですが、そうではなく、この本を読んで、一度時間を取って
「それをする意図や背景を伝える」、いわゆる「Why」を伝えようと決めました。


この人員変動数を更新する理由は、所謂チームの売上の管理のためです。
月間の売上目標に対して、今の人員変動数と成約単価を掛け合わせて、「月間の売上予測」を立てています。
営業担当は人員数が変わるとそこを自分で更新するのですが、この更新を忘れてしまっていました。
改めて、よく忘れるメンバーに「ここの数値を随時更新する理由は?」と聞いてみると「正しい売上を管理するため」と返って来ました。
本人の中でも目的は認識しているようでした。その後続けて、
「ここを随時更新しないとどういったことが起こると思う?」と聞いてみました。
「正しい売上がタイムリーに管理出来ない」とのことです。
ここまでは理解しているようでした。

そこでもう一つ「じゃあ今月の目標が×円で、○○がここを更新しないことで、この数値が×円を超えていました。ところがその後、気がついて、人員数を修正したところ、実績予想数値が目標数値に届かなくなっていました、今からではもう取り戻せません。どうする?」と聞いてみました。

すると「どうしようも出来ないです…」と一言だけ言ったので「でも○○はその後でどうしようもなくなることをやっているんだよ」と言うと
「売上予測の意味と、なぜこんなに更新しろと言われるのかわかりました」と言って、それ以来忘れず必ず更新するようになりました。

これは「What」だけでなく「Why」を深く説明することで、本人が、「あ、これをやる意味がわかったし、やらないとどういうことが起こるのか」を理解したからそういう行動が出来たのだと思います。
「What」をしてもらいたいと思うなら、まずは「Why」から。

自分は結構やり方とか手段に思考がフォーカスしてしまいがちで、面や線でなく点で仕事を捉えがちだなと思います。

もちろん、現場のスピード感にあわせるために、時には意図や背景を飛ばして「何をするか」にだけフォーカスしたほうがいいときもあると思います。
ただ、自分が一番力を入れて仕事としているのは人材育成。何をするかも勿論大事で、構成などを考えるのがとても難しいのですが、
その前に「どんな人材を育てたいのか」「それはなぜか?」「定義された人材を育てるために必要はものは何か?」「それはなぜか?」
この「なぜ?」に拘って仕事を進めることの大事さを再認識させてもらいました。